将来の展望ができなくなり、不安が大きくなることがあります。
1997年、僕の感染がわかった頃は、
HIVの治療にやっと光明が差し始めていた時代でした。
それから15年、治療は飛躍的に進歩し、
同時にネットの普及が急激に広まりました。
以前なら、情報を得ることも、同じ陽性者に会うことも難しかったけれど、
今はその気になれば、簡単に探すことができる時代です。
ただプライバシーに不安を抱えながら、誰かに繋がる、会うというのは、
とてもストレスがかかることだと思うのです。
東京では「新陽性者PGM」大阪なら「ひよっこクラブ」があります。
どちらも感染がわかってから6ヶ月以内の陽性者が対象です。
「グランドルール」という決まりごとに守られ、
大体同じ頃に感染がわかった人たいと、具体的な話や感情のことについて、
あーでもない、こーどもないと話すグループ。
しかも先輩陽性者と支援経験のあるスタッフがサポートします。
病気のこと、今の辛い気持ち、服薬のこと、手帳の取り方、副作用の話、
パートナーとのこと、家族とのこと、学校・会社はどうしたらよいか、
陽性者の将来像は? 寿命は? これからどうしたらよいか、
夢は諦めなければならないのか、恋愛やSEXはできるの?
子作りができるか…様々なことを5〜6人の陽性者と話し合います。
僕の感染がわかった頃には、このプログラムはありませんでした。
あったら出てみたかった。でも今はそのお手伝いをさせて頂いています。
一番嬉しいのは、最初にとても落ち込んでいたり、
逆に痛々しいほど、肩ひじを張っていたり、
その場でもがいている状態から、プログラムの修了の時、
そのことに自分自身で気づかれて、生き生きと前を向いている姿に出会えること。
その瞬間が、僕の人生でかけがえのない瞬間です。
とても幸せな気持ちになれる。
もっと頑張って生きていこうという勇気になる。
日程は不定期ですが、もしも興味を持たれた方がいたら、
是非、問い合わせてみてください。
ぷれいす東京 http://www.ptokyo.org/
感染がわかって6カ月以内の方のPGM http://ptokyo.org/nest/pgm
03(3361)8964 月曜日〜土曜日 12時〜19時